Atlético de Madridの連勝がSantiago Bernabéuでストップ

遂に連勝が止まってしまった。6連勝でSantiago Bernabéuに乗り込んだAtléticoだったが、勝ち点を持ち帰ることはできなかった。サイドの空いたスペースから再三チャンスを作られ2失点を喫してしまい、この大一番をものにすることができなかった。

Atléticoは良い形で試合に入ることができなかった。3分に自陣の右サイドをRoberto Carlosに突破されてしまい、そのままクロスを上げられ、フリーのCassanoに落ち着いて決められてしまった。しかもその直後にはValeraにアクシデントが発生し、Gallettiとの交代を余儀なくされた。Atléticoにとって序盤は悪いことの連続だった。
しかしながらPepe MurciaのAtléticoはあきらめることは無かった。中盤の争いでどちらも主導権を握れないまましばらく時間が経過していったが、徐々にAtléticoがリズムをつかんでいった。そしてAtléticoの攻撃回数が増え、Casillasのゴールが落ち着かない状態になっていった。最初はセットプレーからPablo Ibáñezが飛び込み、その直後にはエリア外からLuccinがシュートを放つなど、Atléticoのチャンスが多い時間帯だった。
そしてAtléticoはReal Madridが再びリズムをつかむ前に同点に追いついた。右サイドからのコーナーキックのこぼれ球をLuccinが左足で振り抜き、Kezmanがコースを変えてReal Madridのゴールに流し込んだ。
この同点ゴールでAtléticoはさらに勢いを増した。そして36分にKezmanにCasillasと一対一の場面という絶好のチャンスが訪れた。しかしKezmanのシュートは上に外れてしまった。そしてこのチャンスを逃したツケをAtléticoは支払うことになってしまった。40分にカウンターから右サイドを突破したBeckhamがクロスを入れ、Baptistaに流し込まれてしまった。ただこのゴールはCassanoがオフサイドポジションに居たため、本来ならば取り消されるべきゴールではあったが。
前半の終盤に勝ち越されてしまったAtléticoだったが、ハーフタイム前にKezmanに再びチャンスが訪れた。クリアボールに反応したKezmanはCasillasの頭を越すキックを放ったが、Roberto Carlosにクリアされた。さらにその直後にはPetrovのフリーキックを頭で流し込もうとしたが枠は捕らえられなかった。Atléticoにとっては攻め込むもののあと一歩の攻撃が続いた前半だった。
後半は両チームが熱くなる場面が増え、お互いに攻め合う展開が続いた。56分にはCassanoがうまい飛び出しを見せたかに思われたが、今度は逆に線審にオフサイドを取られ、Atléticoとしては判定に救われたプレーだった。60分にはGabiがエリア外からシュートを放ったが、横に外れてしまった。一方この試合で目立たなかったのがFernando Torresで、相手の守備をこじ開けようとはするものの、効果的なプレーを見せることはできなかった。そしてAtlético自体も攻撃のリズムが良くならない状況が続いた。
その後も両チームとも攻撃の姿勢は見せるものの、Real Madridの試合を決定付けることはできず、Atléticoも追い付くことができなかった。この試合はReal Madridの守備陣の奮闘が光った。セットプレーからはPabloがヘディングを放つなどして同点ゴールを狙ったが、これはわずかに外れた。そして時間の経過とともにAtléticoには焦りが見え始め、Bernabéuの観衆も落ち着かなくなっていた。
試合終盤、Atléticoはロングボールを前線に送って活路を見出そうとしたが、守備を固めたReal Madridのゴールをこじ開けることはできなかった。結局試合はそのまま終了し、Atléticoは勝ち点1も奪えなかった。最後のFernando Torresのヘディングが外れた場面はこの試合を象徴していたようなプレーだった。

得点経過
1-0, m.3: 左サイドを突破したRoberto Carlosがクロスを上げ、フリーのCassanoが頭で決める
1-1, m.27: コーナーキックからのこぼれ球をLuccinが左足でシュートし、Kezmanがコースを変えてゴールへ流し込む
2-1, m.40: Beckhamの右サイドからのクロスをBaptistaが体勢を崩しながら合わせる


試合後の監督、及び選手のコメント
  • Pepe Murcia監督 : 「この試合でも手ごたえはあった」
    「私たちはここ最近の勝ち点21のうち18を積み上げてきたという事実は変わらないのだから、悪い印象を持ってここを去るつもりはない。結果はともかくとしてそれなりの手ごたえもつかめた。ここまでやってきたやり方が間違っていなかったと感じたからね。あとは今後の試合でゴールマウスに嫌われるような状況に陥らないことだけを祈っているよ。今日のMadridはナーバスで、恐々プレーしていた。ただ私たちがこれまでの試合とは異なり、決めるべきところで決められなかったことが勝敗を分けたと思う。試合の序盤は不運が続いたことは事実だ。しかし試合を通してこのチームの強さは見せられたと思っているし、彼らよりも得点チャンスはあった。前半は互角だったが後半は私たちが上だった。KezmanやGallettiが相手ゴールを脅かしたが、このうちの一つでも決まっていれば展開は違っていただろうね。Fernando Torresがderbiで点を取れないのはたまたまだよ。私は全然気にしていない。データはデータとして受け止めればいいだろう。」
  • Fernando Torres : 「IbagazaとMaxiがいれば相手にもっと大きな打撃を与えられただろう」
    「試合自体は非常にエキサイティングだったけど、やっぱり勝ち点を上積みしたかったね。チャンス自体は僕たちの方が多かったから残念だよ。Real Madridが序盤は強さを発揮することや試合の流れを読むのがうまいことは分かっていた。先制され、動転にすることはできたけど、Baptistaのゴールで結果的に止めを刺されてしまった。僕自身Real Madrid戦で決められないことをとやかく言われたくはない。まだ決めていない相手は他にもあるわけだし。僕はチームが全体として良いプレーができることを常に気にしているし、チームの勝利を最優先に考えている。Derbiでのゴールは来シーズンに取っておくことにするよ。正直IbagazaとMaxiが居なかったことで普段とは違うチームだったことは確かだ。もし彼らがプレーできたら相手にもっと打撃を与えることができたかもしれないね。要するに今日は何かが足りなかったんだよ。」
  • Kezman : 「明らかなP.K.を見過ごされた」
    「前半の内容が良かっただけに非常に残念な結果になってしまった。僕たちの方がチャンスは多かったけど、Real Madridの方に運が傾いた。Baptistaのゴールはオフサイドだったと思うけど、こういうゴールが認められるのもサッカーの世界では起こることだからね。それから後半にはPetrovのセンタリングに合わせようとしたらHelgueraに押されたけど、P.K.の笛は鳴らなかった。正直今回の結果は内容が反映されていない。でも今は次のRacing de Santanderとの試合での勝利を目指すだけだ。」

26a Jornada : Real Madrid vs Atlético de Madrid (Santiago Bernabéu - Madrid)

Real Madrid
2 2 前半 1 1
Atlético
0 後半 0
GK 1 Casillas 《2》
DF 2 Míchel Salgado 《2》
6 Helguera 《2》
15 Raúl Bravo 《3》
3 Roberto Carlos 《2》
MF 16 Gravesen 《3》
23 Beckham 《3》
14 Guti 《2》
(21 Diogo 《-》, m.84)
8 Baptista 《2》
5 Zidane 《1》
(10 Robinho 《1》, m.77)
FW 19 Cassano 《4》
(7 Raúl 《1》, m.74)

監督   José Ramón López Caro 《2》
メンバー
GK 25 Leo Franco 《2》
DF 2 Velasco 《1》
22 Pablo Ibáñez 《2》
21 Perea 《2》
3 Antonio López 《1》
MF 23 Luccin 《2》
20 Gabi 《2》
18 Valera 《-》
(7 Galletti 《1》, m.7)
17 Petrov 《1》
FW 9 Fernando Torres 《1》
10 Kezman 《2》



監督   Pepe Murcia 《1》
Cassano (m.3)

Kezman (m.40)
得点
Kezman (m.27)
Guti (m.42)
Roberto Carlos (m.50)
警告 Velasco (m.33)
Perea (m.44)
Luccin (m.45)
Galletti (m.75)
退場
10 シュート数 26
4 枠内シュート数 9
0 P.K. 0
4 オフサイド 0
3 コーナーキック 7
25 反則数 29
49% 支配率 51%
主審:Medina Cantalejo (andaluz) 《1》

(名前横の数字はMUNDO DEPORTIVO紙による採点 - 4:優 3:良 2:可 1:不可)

Real Madrid 1 - 0 Atlético : Roberto Carlos → Cassano
Real Madrid 1 - 1 Atlético : Luccin → Kezman
Real Madrid 2 - 1 Atlético : Beckham → Baptista