30分の中断と退場者3名
この試合ではあらゆることが起こってしまった。Atlético de Madridは最終的に最少得点差で敗れたのだが、試合はSevillaが先制した直後に観客席から多くの物が投げ入れられる事態に発展したため30分間の中断があった。さらにAtletiは最後は8人しかピッチ上にいないという状態に追い込まれた。また、この試合ではLeo FrancoがP.K.を二度も止めるという活躍もあった。 Atléticoにとってこの試合は76分で終了したようなものだった。Atletiはこの時点でLuccinが退場処分を受けたことで一人少なく、さらにその状態でPuertaに先制点を決められたからだ。しかも主審のAyza GámezはSaviolaがオフサイドだったため一旦はゴールを取り消すような判定を下したものの、結局ゴールを認めた。この不可解なゴールの認め方によって観客の怒りは頂点に達し、ピッチ上に物が投げ入れられるという事態が発生した。この状況を見てAyza Gámezは試合を中断し、選手たちを一旦ロッカールームへ引き上げさせた。この30分後に試合は再開されたが、残り15分ほどでAtléticoはさらにPetrovとPereaが立て続けに退場させられてしまい、どうすることもできなかった。 試合の立ち上がりはAtléticoにとって悪くないものだった。トップチームでの初先発を果たしたManu del Moralが10分間で二度チャンスを迎えるなど、攻撃の形を作ることはできていた。しかしながら前半の主役はやはりLeo Francoだろう。主審が二度もSevillaにP.K.を与えたが、KanoutéとSaviolaがそれぞれ放ったP.K.をいずれも止めてしまったからだ。 最初のP.K.は15分で、主審がSaviolaがLuccinに倒されたと判定したことによるものだった。このP.K.を蹴ったのはKanoutéだったが、Leoは一旦シュートを弾き、そのボールはポストに当たり、跳ね返ってきたボールをLeoが再び抑えて失点を防いだ。 二度目のP.K.は思わぬ形で宣告された。今度のはAntonio Lópezの手にボールが当たったことによるもので、主審は迷わずSevillaにP.K.を与えた。今度はSaviolaがP.K.キッカーを務めたが、彼もKanoutéと同じところにシュートを放ち、またしてもLeo FrancoがSevillaのゴールを阻んだ。 しかしながらSevillaの勢いは衰えなかった。この直後には右サイドをDaniel Alvesが単独で突破し、クロスを入れた。しかしSaviolaのシュートをまたしてもLeoが防ぎ、コーナーへと逃れた。このプレーの直後、サポーターからはLeoの名が連呼された。前半終了間際にAtl&eacut;eticoはフリーキックのチャンスを得たが、Antonio Lópezのシュートはわずかに上に外れた。 後半も前半と同じような展開で始まった。SevillaがLeo Francoのゴールを脅かすシーンが二度見られたが、AdrianoとMartíのヘディングはいずれも枠を捕らえられなかった。AtléticoはGallettiのエリア外からのシュートでPalopのゴールを脅かし、跳ね返りをManuがシュートしたが、Palopのファインセーブによって阻まれてしまった。両チームとも先制点を狙って攻撃を積極的に仕掛けたが、なかなか得点には至らなかった。 Atléticoにとって状況が厳しくなったのは、残り時間が20分ある段階でLuccinが退場してからだった。そして数的優位な状況を生かして攻撃を仕掛けたSevillaがPuertaのゴールで先制した。線審はSaviolaがオフサイドポジションに居たため旗を上げ、主審のAyza Gámezも一旦はゴールを取り消すようなアクションを見せたが、結局ゴールを認めた。 このあいまいな判定の仕方が引き金となりピッチに物が投げ入れられ始め、試合が中断することとなった。30分後に再開し、PetrovとPereaが立て続けに退場させられたが、この試合の流れを考えれば最早驚くべきことでもなかったろう。 得点経過 0-1, m.76: Puertaが左サイドから決める |
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Saviola倒されP.K. → KanoutéP.K.失敗 |
Antonio LópezのハンドでP.K. → SaviolaP.K.失敗 |
Atlético 0 - 1 Sevilla : Puerta |