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Liga 第30節 : Deportivo de la Coruña vs Atlético de Madrid (Riazor) |
2009年02月03日(火)
_ [Atlético] Aguirre 解任
まだ公式サイトでは発表されていませんが、Javier Aguirre 監督の解任が確実となりました。後任は現在 Castellón で監督を務めている Abel Resino 氏で、任期は今シーズン終了までとなります。MARCA によると現地時間の本日13時から Aguirre の会見が行われ、19時から Abel の就任会見が行われるとのことです。
2009年に入ってからの Atlético は Liga と Copa の計7試合で2分5敗と未だに勝利がありません。年が明けてからベストメンバーを組めなかったことは事実ですが、そういう状況でも何とかするのが監督の仕事でしょうからねぇ……。と言うことを考えるとメンバーが揃えられなかったというのは言い訳にはならないのかも。一時期のお隣みたいに怪我人が続出するような状況なら話は別かもしれませんが。
とは言え解任された理由は結果が出ないからだけではなく、試合の内容にも問題があったからだと考えています。そもそも Aguirre のやり方は現地ファンから歓迎されていたとは言い難かったので、結果が出なければ不満が爆発するのは当然かもしれませんね。しかしながら就任直後に Ibagaza を戦力外扱いした Aguirre に面白い内容の試合を求めるのは厳しいものがあったような気はしますが(苦笑)
尤もこのクラブのフロントに問題が無いとは口が裂けても言えないので、今回も Aguirre だけの問題ではないことは確かでしょう。補強に関しても Aguirre が望んだとおりに行われてきたかどうかは疑問ですからね。Atlético は Barça や Madrid のように会長選挙が無いので、フロントがダメでも何も起こらないことも問題かもしれませんね。
ところで Abel が監督として就任するのと同時にやはり元 Atlético の Santi Denia がヘッドコーチに就任します。またフィジカルトレーナーには Castellón で Abel とともに仕事をしてきた Miguel Peiró 氏の復帰が内定しています(何年振りかは忘れました)。首脳陣の Atlético 色が一転して濃くなりますね。もう少しカンテラーノの扱いも良くなることが期待できるかも。
さて、最後に Aguirre について書きたいと思います。個人的には言いたいことが色々あった Aguirre でしたが、彼が Atlético をヨーロッパの舞台へ導いてくれたことは紛れも無い事実でしょう。こういう形でのお別れとなってしまいましたが、今はただお疲れ様と言いたいです。またどこかで監督を務めることはあると思うので、今後の活躍を期待しています。
_ [Atlético] 新監督のプロフィール
ここでは新監督の Abel の情報を書き連ねたいと思います。
Abel は1960年2月2日生まれで昨日49歳を迎えました。選手としては1980年に Atlético B に加入。1986-87シーズン開幕時にトップチーム昇格を果たし、翌シーズンからはレギュラーの座をつかみ取りました。
Abel の選手としてのキャリアで最も輝かしかったのは1990-91シーズンでしょう。このシーズンの Atlético は Liga 2位、Copa 優勝と優秀な成績を残しましたが、Abel 自身は失点率0.51(33試合で17失点)という Liga 史上2番目の数字で Zamora 賞を獲得しただけでなく、1275分間無失点という素晴らしい実績を残しています。
記録がスタートしたのは1990年11月25日の Mallorca 戦(1 - 0 で敗北)で、31分に Claudio にゴールを割られた直後からとなっています。以降13試合連続で相手を完封し、1991年3月17日の Sporting 戦の45分に Luis Enrique にゴールを破られて記録がストップしました(試合自体は 3 - 1 で Atlético の勝利)。
この1275分間無失点という記録は18年経った現在も世界記録となっています(Van der Sar が更新しそうな勢いですが)。
Abel が Atlético に在籍したのは1995年までで、移籍先の Rayo Vallecano で1シーズンプレーをし、Mallorca との入れ替え戦を最後に選手生活にピリオドを打ちました(Rayo は残留を決めています)。
引退後は Atlético でGKコーチ、ヘッドコーチを務めたのち、2005-06シーズンから当時2部の Ciudad de Murcia で監督業をスタートさせました。そして2部で戦うのも初めてのこのクラブを昇格まであと一歩の4位に導いています。
翌年はシーズン途中から当時1部で不振だった Levante の監督に就任し、最終的に Levante を残留させ、契約を延長しました。ところが2007-08シーズンは開幕からの8試合で勝ち点を1しか挙げられず、解任されました。
今シーズンは冒頭に書いてあるように2部の Castellón を率いており、ここまで昇格圏内の3位とは勝ち点差2の6位と好位置につけていました(余談ですが、Castellón の前監督は元 Atlético の監督でもある Pepe Murcia 氏です)。
と言うことで Abel の監督としてのここまでの実績を考えると若干不安も残ることは否めません。ただ Luis Aragonés 以来、久々の Atlético 出身者の監督なので、良い結果が残せることを願っています。