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Liga 第30節 : Deportivo de la Coruña vs Atlético de Madrid (Riazor) |
2008年02月21日(木)
_ [Atlético] UEFA Cup Round of 32 (2nd leg) : Atlético de Madrid 0 - 0 Bolton Wanderers
[ 試合の詳細 ]
帰国したので改めて書き直しますが、敗退した要因はシュート精度の問題でしょう。特にミドルシュートのひどさが印象に残っています。今考えると惜しかったシュートは一つもなかったのではないかと。尤もシュート以前に攻撃の形を作るのにも苦労していたので、シュートだけが問題ではないかもしれません。ただ13本中3本しか枠に飛んでない(UEFA 調べ:私の印象だともっと少ない)のですから、点が入らなくても不思議ではないでしょう。
とは言え Bolton にうまく守られたと言う側面もあるとは思います。この試合の Atlético でシュート精度が最も高いのはおそらく Forlán だと思いますが、彼にまともな形でシュートを撃たせていませんでしたからね。次に精度が高いのは Maxi でしょうけど、彼もあまり良い形では撃たせてもらえなかった気がします。
したがってシュートを撃つ機会が多かったのは Reyes, Luis García, Jurado の3選手でしたが、正直なところもう少し何とかしてくれい、と言わざるを得ませんでした。Reyes は今シーズン見た中ではおそらく出来が最も良かったですが、シュートだけは……。ミドルシュートに関しては Raúl García の不在も響いたかもしれませんね。
点が取れなかったもう一つの要因として思ったのが、コーナーキックを全く生かせなかったこと。特に左サイドからのコーナーが多かったように感じたのですが、得点の可能性を感じさせるものは皆無だったのではないかと。ちなみにこのサイドのキッカーは Jurado が担当していましたが、微妙でしたね。Bolton の守備陣は空中戦に強かったので、速くて低めのボールが効果的だと思ったのですが、Jurado には速めのボールを入れることができないようです。Simão なら可能だと思うので、彼の不在が響いたことは否めないでしょうね。無論 Simão が居たらセットプレー以外でも良い影響を及ぼしたと思いますが。
結局のところ敗退に追い込まれた要因は、選手層が厚そうに見えて実は薄いことじゃないでしょうか。今のチームは明らかに Agüero, Forlán, Simão, Maxi が居るか居ないかで変わってくると思います。Maxi に関しては今シーズンの場合は疑問に思われる方も居るかもしれませんが、2試合観戦して感じたことは、Maxi が攻守のバランスをうまく取っていることです。特に守備面ではカバーしている範囲が広いので、彼が居ないと守備が崩れる可能性が増すと思います(特に前線を増やして前掛りになったときとか)。
話は戻りますが、今シーズンも結局のところ特定の選手に依存しているということが問題なのでしょう。これは正直なところ Aguirre の選手起用に問題があると言わざるを得ないと思います。Osasuna 時代の Aguirre は特定の選手に固執せず、所属選手をバランス良く起用していたように記憶しています。Atlético ではほとんど出ずっぱりの Raúl García も適度に休みが与えられていたんじゃないでしょうか。そしてそれがうまくいって最後のシーズンは4位に食い込めたんじゃないかと。
ところが Atlético の監督に就任してからは、重要な試合では特定の選手ばかり起用する傾向が強まったように見えます。そもそも Aguirre の戦い方は選手に負担が掛かるので、出続けるとパフォーマンスが落ちていくのは当然でしょう。ターンオーバーを頻繁に用いていた Osasuna 時代でもシーズン後半の方が出来が悪くなっていたわけですから。と言うことはターンオーバーがほとんど無い選手のパフォーマンスがシーズンが進むに連れて低下するのは当然じゃないかと。そして怪我を負う可能性も高くなるでしょう。
もちろん Atlético で Osasuna のときと同じようにやるのは厳しいかもしれません。ただここまで特定の選手しか信頼しない起用法はどうなんだろうかと感じてしまいます。控え選手のパフォーマンスに不満があるのかもしれませんが、使われないから低下していっているという面もあると思います。個人的には Luis García や Mista はシーズン序盤の出場機会が少なかったために調子が上がらない状態が続いているように感じます。そして出場機会が比較的多いのにも関わらず、一向に結果を残せない Reyes にこだわる理由もよく分かりません(最近は起用頻度が減った感じもしますが)。
Aguirre は結局のところ好き嫌いが激しいのだと思います。そしてそれが顕著だったのが Maniche の一件。Maniche の行為にも問題はありましたが、Aguirre は元々 Maniche がそんなに好きではなかったのだと思います。シーズン序盤は Maniche のパフォーマンスが非常に良かったので起用していただけでしょう。もしお気に入りなら歩み寄りの姿勢を見せていたんじゃないでしょうか。
中盤の選手層に関しては怪我をしやすいことが分かっていたにもかかわらず Motta を獲得したフロントにも問題はあるでしょう。ただ逆に言えば Maniche が居なくなるとさらに厳しくなることも分かっていたはず。冬の移籍市場でまともな選手を安値で獲得するのも厳しかったわけですからね。だから戦力を冷静に分析して Macnihe と和解をしてもらいたかったと今でも思っています。
これで残すは Liga だけとなりましたが、仮に Champions 圏内を勝ち取っても Aguirre は今シーズン限りだと予想しています。今後の Liga の戦い振りによっては状況は変わるかもしれませんが、Calderón での反応を考えると厳しいでしょうね。尤もチームが本当の意味で強くなるにはフロントそのものが入れ替わらないとダメなんじゃないかと感じていますが。