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Liga 第30節 : Deportivo de la Coruña vs Atlético de Madrid (Riazor) |
2008年10月04日(土)
_ [Atlético] ターンオーバー無しの弊害が表面化……
Liga Española 6a Jornada : Barcelona 6 - 1 Atlético de Madrid
[ 試合の詳細 ]
開始1分足らずで「今日はダメだな」と思ってしまいました。それくらい両チームのコンディションの差を感じました。同程度だったら勝てたとは言いませんが、こういう試合にならなかったことも事実でしょう。
Atlético のチームとしてのコンディションは CL 初戦の PSV 戦をピークに下降線を辿っているのではないかと。次の Recreativo 戦ではまだまだ問題はありませんでしたが、Getafe 戦では勝ったものの後半は疲労の色が見えていました。Sevilla 戦では Agüero の動きが重そうでしたし、Marseille 戦も勝ちはしたものの後半はやはり疲労感が……。試合を重ねるごとにコンディションを落として迎えた試合だったので、Barça の攻撃がはまればこういうスコアになっても不思議ではなかったのかもしれません。
W社のT氏とS氏は再三直前の CL からの日程について言及していましたが、1ヶ月間全体で考えなければコンディションについて語る意味はないのではないかと。Barça の方も Xavi や Eto'o は出続けていましたが、軸になれる選手が他にもいる(特に Iniesta)ので負担は軽かったのではないかと思います。逆に Atlético では Agüero や Ujfalusi に依るところがやはり大きいと感じます。この二人のこれまでチームに対する貢献度は非常に大きく、特に Ujfalusi は守備に安定感をもたらしてくれました。しかしながら今シーズンの Atlético の公式戦にフル出場していることを考えるとこの試合の出来の悪さは責められないでしょう。おそらく思ったように体が反応しなかったのではないかと。守備陣に怪我人が続出しているので休ませられないのは仕方ないのですが、それでもどこかで休ませることができていればもう少しマシだったかもしれません。
Kun に関しては今シーズンの出場時間だけで見れば Ujfalusi 程ではないですが、CL 予備戦の初戦以外は全試合に出場していますし、何よりも夏場は五輪に出場していましたからね。しかも帰国早々 CL 予備戦に駆り出されましたし(ここが Messi との大きな違いかも)。さらに言うとここ2シーズンほとんど休まずプレーしている上にオフシーズンも短いので、疲労が蓄積しないわけがないのではないかと。正直なところ代表ウィークは Madrid に残って休養してもらいたいのですが、怪我をしているわけではないのでそれも無理でしょうね。
今回は特に疲労が溜まっていそうな二人を挙げましたが、厳しい状態だった選手は他にも何人もいたと思います。Maxi に至ってはゴールを決めた直後に怪我をしてしまいましたし。Raúl García も普段より明らかに運動量が少なかったので、疲れが溜まっているのかもしれませんね。
そしてこのような状況を招いてしまった責任はやはり Aguirre にあるとしか言えないでしょう。これまでの選手の起用法を見ていると Liga, CL どちらも重要視していると思います。しかしながらそれは無理があることは今の状況が示している気がします。Aguirre は常々プライオリティーは Liga に置いていると語っていますが、これまでの起用の仕方を見ているとどうしてもそうは見えません。もしそうだとしたら Marseille 戦では疲れが溜まっている主力を温存したのではないかと。この発言に関して個人的に気に入らないのは、言っていることとやっていることが違うじゃないか、ということです。「どっちも大事だ」と言ってくれた方がよっぽどすっきりします。
もちろん Forlán, Simão, Maniche といった主力選手が離脱してしまった影響は否めません。ただ Simão が怪我をしやすいことは昨シーズンから分かっていたのですから、ターンオーバーしながら起用する策は当然あったと思います。怪我をするまでは全試合スタメンでしたからね。休み休み使っていれば怪我をしなかった可能性もあったのではないかとどうしても思ってしまいます。Maniche に関しても無理をさせてまで Marseille 戦に起用した意図が分かりません。投入した場面では中盤を強化したい状況だったことは分かりますが、Maniche ではなく Banega で何とかしようという考えはなかったのでしょうか。しかもプライオリティーを置いていない CL の試合だったわけですから。Maniche の怪我が長引いたとしたら Aguirre の責任は小さくないでしょう。
とは言えこの試合結果の全責任が Aguirre にあるとも思っていません(Aguirre は自分の全ての責任があると言っていますが)。Heitinga は自分の仕事を見失ったかのようなパフォーマンスでした。ただ一番ひどかったのは誰かと聞かれたら Coupet と答えてしまいます。
Coupet の動きが怪しげだと感じたのはまだスコアレスだった前半2分辺りの飛び出し。このときは事なきを得ましたが、飛び出す反応の遅さがどうしても目に付きました。もちろん失点が全て Coupet の責任ではありませんが、全般的に動きの鈍さが眼だって仕方ありませんでした。そして最悪だったのは Heitinga のバックパスを普通に手で取ってしまった場面。正直 Lyon で7連覇を達成したキーパーとは思えませんでした。Aguirre はキーパーだけはターンオーバーをしていますが、今後重要な試合は全て Leo に任せてもらいたいです。
個人的には中途半端に負けるよりは、このような惨敗を喫する方が良かったのかもしれないと前向きに捉えています。チームの雰囲気は悪くなるかもしれませんが、幸いなことに Liga は中断しますし。次節の derbi までに戻ってくる選手もいるので、何とか立て直してもらいたいです。